17. 風邪をひかせてはいけない
三女が退院した時に循環器内科の先生から
「泣かせないようにして下さい。それと風邪を引かせないようにして下さい。
風邪が命にかかわるので風邪をひいたら入院だと思って下さい。」
そう言われていました。
上二人は
長男は小学2年生
次女は年中さん。
どっちも沢山の子と触れ合い沢山のウイルス🦠や細菌を持って帰ってくる可能性がある。
風邪を引かせない!ってどうすれば良いのか途方に暮れた。
帰宅したときの手洗い・うがいはもちろん、お風呂🛀に入って全部着替えてもらうことにした。
長男も次女も大好きな三女の為に毎日帰宅と同時にお風呂に入ってくれた。
おかげで三女は風邪を引かずに毎日スクスク大きくなった。
が、体が大きくなると血液が増え、体の酸素が足りなくなる。
退院から2カ月後のカテーテル検査中に呼吸が苦しくなって酸素を吸うことになった。
帰宅したばかりの頃
長男の歯🦷ナシ顔
懐かしいです〜
18. 可哀想じゃない
三女が先天性心疾患で生まれたことを幼馴染の友達に言えずにいたが意を決してLINEした。
一通り説明して
私『元気で産んであげられなかったから本当に申し訳ないと思っているし、一生心臓病と付き合って 生きていかなきゃいけないからかわいそうなんだけどね。』
そんなことを言ったと思う。
友達は養護施設で20年近く働いている。
色々な家庭の色々な事情がある沢山の子どもたちと過ごしてきた。
その友達が「三女ちゃんは全然かわいそうじゃないよ!
心配してくれる家族が沢山いるじゃん!本当にかわいそうなのは心配してくれる家族がいない子だよ。」
友達からラインの返事が来た。友達の言葉が響いた。
友達はそんな子たちを沢山見て、沢山心配して、沢山心配し過ぎて友達自身の心が疲れていた時期だったから。
長女も小児脳幹部グリオーマがわかった後、夫が長女の前で泣いたとき、長女「私はかわいそうじゃない!」そう言って怒っていた。
かわいそうな目で見られたくない気持ちもよくわかっていたつもりだった。
でも 、つもりだっただけ。
私は“三女は かわいそうじゃない!”と思いながらも、
やっぱりどこかで“かわいそう”という目で見ていて、三女を”見られたくない”そう思っていた。
私は本当にダメな人です。
酸素吸入する前の三女
親バカですが可愛いです
19. 聞かれたくないこと
長男は放課後家で友達と遊ぶことが多かった。
近くの公園へ行っても上級生とトラブルになったり友達の家では心配だったから。
我が家の子ども部屋で遊んでいた。
ある日女の子も来た。
男の子たちだけの時は 子ども部屋だけだったがその女の子はリビングにも入ってきた。
三女は寝ていた。
リビングに入ってきたその女の子は長女の写真を見て
女の子「あの子、誰????お姉ちゃん?」
長男「僕のお姉ちゃんだよ!
ガンで4年生の時に死んじゃったんだ。」
普通に答えていた。
長男にとって長女のことは過去のことだったのだと思います。変えようがない過去。
女の子「そうなんだー!」普通に会話していた。
暫くして三女が起きた。
泣き声を聞いて その女の子がまたリビングに入ってきた。
三女を見て
女の子「赤ちゃん👶いるの?」「なんで これ(酸素のカニューレ)してるの?」
長男「・・・・・」黙ったまま何も答えなかった。
長男にとって三女のことは今であり、これから続く未来だったのだと思います。
私は
三女が心臓病で息をしても みんなみたいに体に十分な酸素がいかないから足りない酸素を吸っている事を説明してあった。
長男はその事を十分理解していた。ただ他人からは聞かれたくなかったのだと感じた。
女の子「そうなんだ〜、でも可愛いね❤️」
そう言ってくれて長男は安心した表情になった。
長男は三女をすごく可愛いがってくれていた。
今も変わらないが長男にとって初めての守ってあげたい存在が三女なのだと思う。
シェリーメイちゃんのハロウィン🎃の帽子をかぶった三女
カニューレで擦れて髪の毛が抜けてしまいました。
20. 眼鏡と同じ
私には心臓病のお子さんのいるママ友がいます。
そのお子さんは手術した後も酸素吸入が取れませんでした。
酸素吸入して幼稚園のプレにも通っていました。
子どもは気になれば なんでも聞いてきます。
何回も聞かれいつもどこに行ってもジロジロ見られていたそうです。
そのママが「眼鏡👓と変わらないと思うんだよね。
目が悪いから(視力が足りてないから)眼鏡👓を掛ける。自分の呼吸では酸素が足りないから酸素吸入する。同じことだと思うんだけどね。」
そのママ友の言葉で自分の考えの浅はかさに気づきました。
私の心の中には“次の手術をしたら酸素が取れるからこれは今だけ付けてる仮の姿!”的に思っていた。
だからこそ酸素吸入をしている三女のことを他人に見られたくないという気持ちがあったのだと思う。
三女のことを丸ごと受け入れられていなかった。
つもりだけだったのです。私は本当に最低な人なのです。
例えば大人の人が眼鏡👓を掛けていてもジロジロ見る人はいないと思います。
でも小さなお子さんが眼鏡👓を掛けていると見る人がいるかもしれません。
やはり見慣れないからだと思うのです。
酸素吸入している子は多くない。
だから不思議に思う子もいるしジロジロ見る人もいるのだと思うのです。
例えば、眼鏡👓を掛けている人と同じくらい酸素吸入している人がいればジロジロ見る人は少なくなると思うのです。
でもそんな事は無理だし、そんな事を望んでいるわけではありません。
眼鏡👓と変わらない!そう思えたら。そう思う人が増えたら。そんな思いでいます。
いつも勝手な事ばかり言って本当に申し訳ありません。
三女が起きている時は泣かないようによく抱っこしていた長男
今もよくくっついています
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