長女のこと 90~92:最期がわかるということ

90. この病気を本当に理解する

長女おねがいの病室に戻る前に看護師さんが 声を掛けてくださった。
Y医師👨‍⚕️からどんな話を聞いたのかわかった上で 声を掛けてくれたのだ。

大丈夫な訳はない。涙が 止めどなく 溢れてしまう。

私「娘と同じ病気の子が この病院に居たら 良かったんですけど…。」
何とか言葉をふりしぼった。
看護師さん「以前 居たんだけどね…。Sちゃん。その時 ちょっとでも  話が出来たら 良かったんだけど

その言葉で私は やっと全てを理解した。

長女おねがいがS病院に転院した10月Sちゃんは 個室に入院していた。
院内学級には4月に撮ったであろうSちゃんの写真が他のお友達と一緒に貼ってあった。

でもSちゃんは 院内学級に一度も来なかった。来れない状況だったのだ。

病棟の廊下でSちゃんが ストレッチャーのような車椅子♿️に乗ってSちゃんのお母さんが一緒にお散歩していたのを見かけた事があった。

Sちゃんは写真とは 別人のように浮腫んでいて沢山の管が繋がれていてとても 具合が悪そうだった。
そうSちゃんのお母さんはあの時私と話が出来るような状況ではなかったのです。

そして長女おねがいが転院して間も無く。
あの日私は 遭遇してしまったのです。

廊下のトイレから長女おねがいの病室に戻ろうとした時。
Sちゃんのお母さんが小さな男の子の手を引いて「Sちゃん!なんで!!!」そう叫びながら 病室に入っていった。
翌日 その個室にはSちゃんの名前は無かった。

私はずっと その事には 触れられなかった。
院内学級のお友達のお母さん達も誰一人Sちゃんの事には 触れなかった。
みんな 明日は 我が子だから。

看護師さんに私「Sちゃんのお母さんが 個室に入って行く瞬間を 偶然 見てしまったんです。
 娘の最後が どういう状況なのか わかりました・・・。ありがとうございます。」

私はやっと長女おねがいの病気脳幹部グリオーマを理解したのだ。やっと。

長女は唯一の治療法である 放射線治療後
一か月ちょっとで 再燃した。

91. たくさん食べれない

翌日 私の母👵が 娘の大好物の鯛の塩焼きを 一尾 病室に持って来てくれた。
私の両親は 魚屋だったので、長女おねがいは 私の父👴が 炭火で焼く鯛の塩焼きが 大好きだった。
長女おねがいと 私口笛と 私の母👵で 病棟の食堂で昼食を食べた。

大好きな 鯛を食べ ニコニコしてる長女おねがいはとても幸せそうだった。
しかし ゆっくり ゆっくり食べても なかなか 飲み込めなくなっていた。

長女おねがい全部食べたい位だけど  いっぱい 食べられない。

食べたくても 食べられない。
長女おねがいは時間を掛けても 少ししか食べられない事に 悲しそうにしていた。

ステロイド剤の デカドロン💊の副作用で 食欲が増して浮腫んでいたのを 長女おねがいはとても気にしていたが好きなものを 食べさせてあげることが出来て 良かった と 私は思った。

私は 長女おねがいが ニコニコしながら 食べている姿が 大好きだった。

しかし
長女おねがいは 嚥下困難が進行して もう ほとんど食べ物を飲み込めなくなっていた。

程なくして 長女おねがいの様子を見て Y医師👨‍⚕️から 鼻から管を入れる 経管栄養の提案があった。

見た目を気にしていた 長女おねがいが どう感じるか 心配だったが
長女おねがい点滴してたら 院内学級に通えないけど 鼻から管を入れたら(経管栄養なら) 点滴が取れて 院内学級に通えるからそうする!

あんなに気にしていた見た目より 院内学級に通うことの方が
長女おねがいにとって大切なのだと長女おねがいの想いを 痛感した。

長女おねがいのんちゃん   こっち(右側)は あんまり感じないから   (管を入れても)全然大丈夫だよー

私に心配させないよう 強がって言う娘に 申し訳なかった。

きっと 私が 泣いてしまっていたのだと思う。

長女おねがいが大好きな 鯛の塩焼き
今年のお正月🎍は私の兄が 焼いてくれた

92. 院内学級の始業式

4月10日
経管栄養を入れた 翌日は
長女おねがいが待ちに待った 院内学級の始業式の日だった。

始業式は 病棟の食堂で 行われた。

多分 具合が良くない子も 参加できるよう 考えてくれているのだと思った。

院内学級の先生が3人
病棟の医師 看護師さん達も みんな参加して下さった。
みんなが 「進級 おめでとう!」 お祝いしてくれた。

そして みんなが「始業式 待ってたんだもんね!  良かったね〜!
声を掛けて下さった。

私は 長女おねがいが座っている車椅子の後ろに立って 必死に涙を堪えた。

なぜなのか 私には よくわかっていた。
きっと 次の始業式には 長女おねがいは 出られないから。

長女おねがいは 嬉しそうに 照れ笑いしていたが 始業式が終わるとすぐに
長女おねがいベットに戻る・・・。」と 言っていた。

この時 既に 車椅子♿️に座っているのが 難しくなっていた。
長女おねがいの麻痺は 進行して 右半身は  もうほとんど 動かなかった。
右手を動かすために 左手で 持ち上げている状態だった。

ベットに戻ると
長女おねがい疲れた。
グッタリしていた。

ベットアップして もたれていないと 一人で座ることは 出来なくなっていた。

病棟の食堂から 満開の桜🌸がとても美しかった。

口笛「外の桜🌸 見えた?」
長女おねがい見えなかった・・・。

長女おねがいには 数十メートル先は もう 見えていなかった。
長女おねがいに桜🌸を見せてあげることは出来なかった。

桜🌸ではないですが お花🌸に 癒されています

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