長女のこと 109~110:家族の願いと先生の想い

今回のブログの内容について

拙いブログを たくさんの方にご覧頂き心から感謝申し上げます。
たくさんの心温まるメッセージ、コメント本当にありがとうございます。
今回書きます内容が皆様の期待に答えられず大変申し訳なく思っております。
ただ、これが現実です。
嘘は書きたくないと思っておりますし、今まで書いた事も全て事実のみです。
当時夫も私も大変落ち込み、相当悩みました。

しかし、今長女の他にも、もう一人家族に難病の者がおり、臓器移植が他人事ではない現状で、臓器提供をうける側の気持ちがわかるようになり、当時の気持ちから変化しております。

それでもなお、当時のことを今回書かせて頂きましたのは、治療方法がない脳幹部グリオーマにおいて、未来への選択肢の一つとして私達が事前に知っていたら違う選択をしていたかもしれないからです。

とても個人的な意見、かつその当時の判断、行動が含まれております。ご不快になられる方がいらっしゃいましたら大変申し訳ありません。
(なお、私は完全に無宗教ですので、宗教的理念や思想は 何も入ってはおりません。)

109. のどかとの時間を宝物に今後も生徒たちと過ごします

長女おねがいの小学校🏫の担任の先生は、新卒で赴任され二年目・三年目で長女おねがいの担任をして下さった。
若いのにとてもしっかりしていて、かつ休み時間も子どもたちと沢山遊んでくれる 子どもたちから大人気の先生だった。
二年生で初めて担任をして頂いた時に上級生のお姉さんから「のんちゃん良いな〜」と羨ましがられる程人気のある先生だった。
担任の先生は一か月ぶりに会う長女おねがいを見て言葉を失っていた。

私が電話で長女おねがいの状態は伝えてあったが、
先生の想像以上に長女おねがいの体調は悪かったと思う。
一か月前は歩けていたのに学校の階段も手すりにつかまってどうにか登れていたのに。
ベットにはもうどこも動かせない長女おねがいがいた。
そして以前より更に浮腫んで一か月前とは別人のような長女おねがいが ベットに寝ていた。

きっと、“泣いちゃいけない!”
そう思って来て下さったと思う。

担任の先生は笑顔で泣いていた
涙が溢れてしまっていた。

担任の先生「のどか、頑張ってて偉いね!
いつものように声をかけて下さった。

そして先生は私と同じように たくさん後悔していた。

先生は体育が得意な先生だった。
長女おねがいは多分ずっと前から脳に腫瘍があり体を動かすのがキツかったのだろう。
私も小児科の医師にもわからなかった。

それでも
担任の先生「のどかちゃんに違うアプローチの仕方があったと思う。あんなに注意しなければ良かった。もっと違う教育が出来たと思う。」
たくさん、たくさ後悔されていた。

私も同じだった。

そして日中、ずっと長女おねがいを見て下さっていた先生が、これまで、いかに親身になって見て下さっていたのか、どれほどたくさんの愛を注いで下さったのか痛いほど伝わってきた。

担任の先生「本当は内緒なんですけど二年生から 三年生に上がる時のどかちゃんの担任を希望したんです。もう一年担任をしたい!って。」そう 教えて下さった。

実は私は気づいていた。

三年生になった時長女おねがい
私「今年も、つのっち(担任の先生を娘が呼んでいた)だね!   きっとのんちゃんに体を動かす事を好きになって欲しいんだよー」そう伝えると
長女おねがい休み時間は私の好きにさせて欲しい!私の休み時間なんだから!」なんて言っていた。

長女おねがいも私も、つのっちが大好きだった。

担任の先生「のどかちゃん、休み時間にみんなでレクをしても廊下から外を見ている事が多くて。きっと体が辛かったんですよね・・・。もっと早く気づいてあげられたら。本当に申し訳なかったです・・・。

私「体はきつかったかもしれないんですが、もっと早く気づいていたら、心配で学校🏫に行かせてあげられなかったと思うんです。気づかなかったから、学校にもギリギリまで行くことができた。娘の 最後の望みは『学校に行って、みんなと一緒に勉強がしたい!』という事だったので、早く気づかず、ギリギリまで普通に生活が出来て本当に良かった!って、夫も私も思っています。だから先生、自分を責めないでください。」
自分を責めてしまう気持ちが痛いくらいわかった。

でも、まだ20代の前途ある若い女性に娘のことで一生後悔させたくなかった。
一生後悔するのは私たち夫婦だけで十分だと思っていた。

病室を出た後
私「先生、のどかの事は忘れて下さい。先生は学校の先生が天職だと思います。今後たくさんの子どもたちをみて行く為にも、のどかの事は忘れて下さい。」
心からお願いした。

担任の先生「私はのどかとの時間を宝物に、今後も生徒たちと過ごしていきます。そうさせて下さい。
そう仰ってくれた。
本当にありがたかったし本当に素晴らしい先生です。

今も
“学校に通えることは当たり前じゃない”
“学校に行きたくても行けない子がいる”
という事を学校の生徒さんたちに伝えて下さっています。

現在はご結婚されてお名前が変わり、可愛いお嬢さんが3人いらっしゃいます。

ある時『母になって今まで気づいていなかった事に色々と気付けるようになりました』とおっしゃっていました。

毎年長女おねがい宛に年賀状を下さいます。
我が家では「つのっちからの年賀状〜!!!!!
と楽しみにしています。

つのっちがお見舞いの時に持ってきてくれた
長女おねがいの誕生日 ベアちゃん

110. すべての望みを託して

再入院した数日後主治医との話し合いの際、夫と私は 救けることが出来ない長女おねがいの命の
全ての望みを託して 長女おねがいの臓器提供を決意した。

本当は 長女おねがいの命を救けて欲しかった。
しかしその望みを叶えてくれる人は 世界中探しても何処にも居ない事を知った。

命あるもの 次の世代に命のバトンを繋げられたら幸せ
しかし長女おねがいの命のバトンは繋ぐことが出来ない。

せめて病気で苦しんでいる人のお役に立ち長女おねがいの一部でも何処かで生きていて欲しかった。
生き続けていて欲しかった。

夫と私は長女おねがいの臓器提供に最後の望みを託した。

夫「娘の臓器で使えるものがあったら臓器提供を望んでいます。」主治医に伝えた。

2010年に臓器移植法が改正され 15歳未満の子でも家族の承諾があれば臓器提供出来るようになっていた。

Y医師👨‍⚕️「ご両親のお気持ちは十分わかりました・・・。調べてみますので暫く時間を下さい。」そう言われた。

今まで 小児脳幹部グリオーマのお子さんの臓器提供を希望した家族は いなかったのだろうと思った。

夫と私はカンファレンスルームで泣き続けた。
それでも臓器提供に全ての望みを託していた。

★★★★★ブログ管理者 ホットブレイク★★★★★
中年になっても体形、体調を維持しようと筋トレしてます。
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